美しい音で耳を洗う(1)

 

 

 

 

 

ある日、

オフィスでお仕事をしていたら、

ふと、窓の外の雨音に気がつきました。

 

 

 

「ああ、雨が降ってきたのね」

 

 

私はほんのしばし、仕事の手をとめて、

その雨音を心で受け止めてみます。

 

 

 

雨音の、一粒一粒は、私の心の湖に幾重もの波紋を広げてくれるように感じました。

 

 

 

この一音、一音が

天のインスピレーションなのかもしれない。

そう、一人言のように心で考えていました。

 

 

 

その時、

私は雨音をハートで聴きながら、昔聞いたある言葉を思い出しました。

 

 

 

「宇宙の言葉は、

いつでも降り注ぎ続けている。

絶え間なく、地上に降りている。

 

その声を聴くのに、誰が選ばれるかではなく、

 

誰が耳を傾けるか、なのだ」

 

・・と。

 

 

 

優しい雨音は、私の鼓膜を優しく震わせ、

 

その音で、私のハートはやわらかくなっていきます。

 

 

雨音の優しい音に耳を傾けていると、

 

 

ふと、

集中しなければ聞こえない程、

遠くで、ピチュピチュピチュと、かすかなことりさん達の楽しそうな声が混じっている事に、気づきました。

 

 

「わ、かわいい」と、

さらに私のハートは幸せになりました。

 

 

手を止めなければ、気づかなかった。

 

 

雨はやさしい。

そして雨を含む、自然は本来はやさしい。

あらゆるいのちを生かし、包んでくれる包容力をもっている。

 

 

 

だから、雨がふっでいても、

その向こうで、ことりさん達が楽しそうに生きている。

 

雨音とことりの声は、

そんなふうに、私のハートに 愛を響かせ、揺らしてくれました。

 

 

この

深い深いところから、

耳を澄ます感じは、宇宙に耳を傾ける在り方に似ています。

 

 

あなたの本心に、

耳を傾けることに似ています。

 

 

 

いつでも、

かすかな内なる声に

耳を傾け続ける私でありたいと

感じた、ある日の午後でした。